文献詳細
今月の主題 直腸肛門部病変の鑑別診断─最新の知見を含めて
序説
文献概要
直腸肛門部病変の特集は,過去に「胃と腸」で3回取り上げられている.直腸肛門部病変は診断自体が難しいものは少なく,病変を経験するか,直接経験しないまでもその存在を認識してさえいれば診断可能なことが多い.前回の特集(第38巻第9号)は7年前であったが,そこでは直腸肛門部の解剖など基礎的内容や,外来診察の項では肛門科的内容などが主題として盛り込まれ,肛門の3大疾患である痔核,痔瘻,裂肛などに関しても詳細に述べられていた.今回の特集でも,直腸肛門部病変の検査法と診断を主題の1つに挙げているが,そのなかでは肛門科的な内容にあまりかたよらず,外科的あるいは内科的側面も加えて述べてもらう.また,前回の特集以降に発展した新しい検査法〔拡大内視鏡,NBI(narrow band imaging)など〕による直腸肛門部病変の鑑別診断にも触れてもらうことになっている.
参考文献
1)飯田三雄.クローン病診断基準の改変 : 最終報告.厚生労働科学研究費補助金─疾病・障害対策研究分野 : 難治性疾患克服研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」,平成21年度総括・分担研究報告書.pp 29-31, p483, 2010
2)二見喜太郎.Crohn病肛門病変肉眼所見アトラス.厚生労働科学研究費補助金─疾病・障害対策研究分野 : 難治性疾患克服研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」,平成17年度研究報告書別冊,2006
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