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文献詳細

雑誌文献

胃と腸46巻12号

2011年11月発行

文献概要

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編集後記

著者: 春間賢1

所属機関: 1川崎医科大学消化管内科

ページ範囲:P.1897 - P.1897

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 H. pylori感染率の低下と除菌療法の普及により,確実にH. pylori感染と関連がある消化性潰瘍や萎縮性胃炎は減少しつつある.したがって,萎縮性胃炎を母地に発生する胃癌は,将来必ずや減少する.一方,逆流性食道炎やBarrett食道はH. pylori非感染者に多く,消化性潰瘍や胃癌に変わり増加し,かつ,将来の消化器疾患診療の中心となる疾患である.

 Barrett食道癌は,Barrett食道や逆流性食道炎を発生母地として発生することが以前から指摘されており,逆流性食道炎の頻度が著しく上昇している本邦では,Barrett食道癌の診断や治療について関心を向けないわけにはいかない.Barrett食道癌について,その診断や病態について詳細な検討を行うには,早期さらに初期病変の診断が重要である.症状の持続期間が長い,かつ症状の強い患者に内視鏡検査を行う欧米では,早期のBarrett食道癌の診断は困難である.唯一,Barrett食道のサーベイランスが行われているが,主に生検による診断で,Barrett食道癌の初期像を内視鏡的に診断できる施設は限られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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