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文献詳細

雑誌文献

胃と腸46巻2号

2011年02月発行

文献概要

画像診断レクチャー

臨床医が知っておくべき病理―上部消化管の病理診断と特殊染色

著者: 九嶋亮治1

所属機関: 1国立がん研究センター中央病院病理科

ページ範囲:P.178 - P.183

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はじめに

 病理診断に際してわれわれは様々な目的で特殊染色を施行する.診断と治療に直結するものから,研究目的に過ぎないのではないかと揶揄されるものまで種々の染色が行われている.消化管病理の形態学を行う身として,少なくとも個人的には,画像の裏にあるマクロ病理,マクロの裏にあるHE切片,そしてそのような病態を説明するための特殊染色や遺伝子解析を行うことにより,マクロを見る目,HE切片を見る目を深めることができるのではないかと思っている.本稿では,食道と胃の病理診断にしばしば用いられている特殊染色のポイントについて紹介する.

参考文献

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3)Tsukashita S, Kushima R, Bamba M, et al. MUC gene expression and histogenesis of adenocarcinoma of stomach. Int J Cancer 94 : 166-170, 2001
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7)遠藤泰志,渡辺英伸,本山悌一,他.胃型・腸型腺癌の特性.胃と腸 38 : 57-65, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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