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文献詳細

雑誌文献

胃と腸46巻3号

2011年03月発行

文献概要

胃と腸 図譜

十二指腸脂肪腫

著者: 河内修司1 小林広幸1 川崎啓祐2 蔵原晃一2 平橋美奈子3

所属機関: 1福岡山王病院消化器内科 2松山赤十字病院胃腸センター 3九州大学大学院形態機能病理学

ページ範囲:P.336 - P.339

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1 概念,病態

 十二指腸脂肪腫は比較的まれな十二指腸良性腫瘍であり,弾性軟な粘膜下腫瘍の形態を呈する.本邦における十二指腸良性腫瘍の頻度はBrunner腺腫,平滑筋腫,腺腫が全体の約75%を占め,脂肪腫は3.5%と少ない1).臨床症状として腹部症状,消化管出血,狭窄症状を呈する例もあるが,無症状で偶然発見されることも多い.

 十二指腸脂肪腫117例を集計した報告2)によると,男性 : 女性=40 : 76(不明1),平均年齢 : 61(22~83)歳,発生部位 : 下行部59例,球部35例,水平部14例,上行部1例,不明8例,形態 : 有茎性74例,無茎性22例,不明21例,平均腫瘍径 : 2.7(0.7~15)cmと報告されている.

参考文献

1)田中公朗,野田剛稔,土屋涼一.十二指腸腫瘍.臨と研 61 : 1136-1144, 1984
2)日野春秋,梅村彰尚,佐藤兼俊,他.消化管出血にて発見された十二指腸脂肪腫の1例.日臨外会誌 68 : 2237-2241, 2007
3)Yu JP, Luo HS, Wang XZ. Endoscopic treatment of submucosal lesions of the gastrointestinal tract. Endoscopy 24 : 190-193, 1992
4)日比野茂,高勝義,片山信,他.十二指腸脂肪腫の1例.日臨外会誌 60 : 3177-3180, 1999
5)塚本好彦,佐溝政広,高橋徹也,他.腹腔鏡補助下胃幽門側切除術にて切除しえた十二指腸巨大脂肪腫の1例.日消外会誌 41 : 510-515, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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