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文献詳細

雑誌文献

胃と腸46巻5号

2011年05月発行

文献概要

特集 食道表在癌2011 主題 4.食道表在癌のスクリーニング

1)X線

著者: 小田丈二1 入口陽介1 水谷勝1 高柳聡1 冨野泰弘1 小山真一郎1 岸大輔1 藤田直哉1 大村秀俊1 板橋浩一1 細井亜希子1 北條裕美子1 山田耕三1 山村彰彦2 細井董三1

所属機関: 1東京都がん検診センター消化器内科 2東京都がん検診センター検査科

ページ範囲:P.592 - P.600

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要旨 食道表在癌に対するX線スクリーニングの有用性の評価を目的に,1995年5月から導入してきた食道・胃同時集検における検診成績を検討した.食道癌発見率は0.10%,表在癌率は92.7%と高率であった.対象を55歳以上の男性に集約し,DR撮影装置を導入した2007年4月以降の成績は,食道癌発見率0.24%,表在癌率100%とより成績の向上を認めた.対象を集約した食道・胃同時集検を全国的に展開できれば,より多くの食道表在癌を拾い上げることができ,食道癌全体の予後,QOLの改善に貢献できる可能性が示された.

参考文献

1)幕内博康,熊谷義也,山崎栄竜.食道集検について─慶応がんセンター発見例及び全国集計の分析と食道集検成立可否の検討.日消集検誌 57 : 5-12, 1982
2)細井董三,西沢護,野本一夫,他.集検における食道粘膜癌の拾いあげの実態と問題点.消内視鏡 2 : 453-459, 1990
3)大森泰,幕内博康,北川雄光,他.集検による食道癌の早期診断.吉田操,幕内博康,神津照雄,他(編).食道表在癌─画像診断と病理.医学書院,pp 58-61,1993
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5)細井董三,菊池好子,平塚伸,他.間接食道集検における早期食道癌の拾い上げ.胃と腸 32 : 1289-1297, 1997
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10)小田丈二,細井董三.食道がん検診および診療の実際.老年消病 18 : 7-12, 2007
11)小田丈二,入口陽介,水谷勝,他 : 食道がん検診および診療の実際.老年消病 18 : 7-12, 2007
12)小田丈二,入口陽介,水谷勝,他.食道の画像診断─食道表在癌のX線診断 : X線集団検診による食道表在癌の拾い上げと精密X線検査における側面変形による深達度診断の有用性.臨消内科 25 : 769-779, 2010
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16)島田英雄,幕内博康,千野修,他.食道sm癌に対する食道温存治療の可能性─内視鏡の立場からの検討.胃と腸 37 : 1273-1284, 2002
17)室 圭,新井達広,濱中久尚.食道sm2/sm3癌に対する放射線・化学療法の治療成績clincical stage I食道癌に対する放射線・化学療法について.胃と腸 37 : 1305-1314, 2002
18)阿部慎哉,渋谷大助,野口哲也,他.胃集検における偽陰性率の推計.日消集検誌 38 : 475-482, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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