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特集 食道表在癌2011 主題 5.食道表在癌の深達度診断
5)超音波内視鏡
著者: 村田洋子1
所属機関: 1ムラタクリニック
ページ範囲:P.687 - P.693
文献購入ページに移動要旨 食道癌の深達度診断を行うに当たり,各機器の精度は深達度により異なる.T1a-EP,LPMなどの浅い病変は,拡大内視鏡,NBIが有用であるのに対して,EUSは表面からでは判定が難しいT1a-MM,T1bに対して有用である.この際,粘膜筋板を指標として診断する.細径プローブによる深達度診断の正診率はT1a-EP,LPMは81%,T1a-MM,SM1は60%,SM2,3は87%であった.EUSにて癌巣が厚く広いもの,第6層(固有筋層)と腫瘍の間に境界エコーがないものは,外科手術の適応と考える.
参考文献
1)Murata Y, Suzuki S, Ohta M, et al. Small ultrasonoic probes for determination of the depth of superficial esophageal cancer. Gastrointest Endosc 44 : 23-28, 1996
2)村田洋子.食道小扁平上皮癌の深達度診断─超音波内視鏡(endoscopic ultrasonography ; EUS).胃と腸 44 : 1723-1734, 2009
3)島田英雄,幕内博康,小澤壯治,他.食道表在癌の深達度診断─通常観察の立場から.胃と腸 45 : 1467-1481, 2010
4)藤原純子,門馬久美子,藤原崇,他.食道表在癌の深達度診断─通常内視鏡の立場から.胃と腸 45 : 1483-1495, 2010
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