胃と腸46巻5号

2011年05月発行

特集 食道表在癌2011

主題 6．食道表在癌の治療

1）EMR

著者： 島田英雄¹ 幕内博康² 小澤壯治³ 千野修³ 西隆之¹ 葉梨智子³ 山本壮一郎³ 名久井実³ 数野暁人³

所属機関： ¹東海大学付属大磯病院外科 ²東海大学医学部 ³東海大学医学部消化器外科

ページ範囲：P.694 - P.704

文献概要

要旨　食道表在癌に対する治療方針はEMRの開発により大きく変化した．今日，早期食道癌に対する第1選択の治療法は内視鏡的切除である．筆者らの施設では，幕内らの開発したEEMR-tube法でEMRを行ってきた．また，4-step法により安全な分割切除と遺残再発の予防に努めてきた．従来，EMRでは大きな病巣には分割切除が行われてきた．しかし早期胃癌の治療で普及したESDは食道にも普及し一括切除が行われている．今日，内視鏡的切除として行われているEMRとESDの両手技は病巣の大きさや数，術者技量，所要時間などを考慮しての使い分けが必要と思われる．

参考文献

1）日本食道学会（編）．食道癌診断・治療ガイドライン．金原出版，2007

2）幕内博康，島田英雄，千野修，他．m3・sm1食道癌に対するEMRの可能性．胃と腸 33 : 993-1002, 1998

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12）幕内博康，島田英雄，千野修，他．食道癌に対するEMR後の再発．臨外 60 : 169-175, 2005

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14）幕内博康，島田英雄，千野修，他．食道m3・sm1癌の治療成績─EMRと手術の長期予後．胃と腸 37 : 53-63, 2002

15）島田英雄，幕内博康，小澤壯治，他．食道癌に対するESD─東海大学医学部付属病院での「外科の対応」．臨外 65 : 1072-1079, 2010

16）石原立，飯石浩康，上堂文也，他．食道m1・m2癌EMR後の長期成績．胃と腸 42 : 1309-1315, 2007

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18）藤田昌宏，佐藤利宏，細川正夫，他．治療成績からみた食道m3・sm癌の治療方針─外科手術例におけるリンパ節転移と病理像．胃と腸 41 : 1407-1415, 2006