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文献詳細

雑誌文献

胃と腸46巻5号

2011年05月発行

文献概要

特集 食道表在癌2011 症例 4.深達度診断が難しかった0-Is+IIa型食道癌の1例

深達度診断が難しかった0-Is+IIa型食道癌の1例

著者: 有馬美和子1 多田正弘1 田中洋一2

所属機関: 1埼玉県立がんセンター消化器内科 2埼玉県立がんセンター消化器外科

ページ範囲:P.809 - P.812

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要旨 患者は60歳代,男性.胸部中下部食道前壁側に,0-Is+IIa型食道癌を認めた.左心房の外圧迫上から裏面に位置しており,通常観察では全体像を把握することが難しく,厚みや凹凸を評価しにくかった.拡大観察では病変の大半はtype 3を示し,一部type 4Mを認める程度で,SM深部浸潤を示唆する所見は得られなかった.病理組織診断はT1a-MM/SM1癌の深部に低分化型癌の浸潤部を伴うpSM3で,20MHz細径超音波プローブが最も深達度を客観的に現していた.

参考文献

1)門馬久美子,吉田操,小澤広,他.食道表在癌の深達度診断を誤った要因─内視鏡の立場から.胃と腸 39 : 889-900, 2004
2)有馬美和子,多田正弘.通常観察における早期食道癌の深達度診断の基本.消内視鏡 17 : 1531-1534, 2005
3)有馬美和子,有馬秀明,多田正弘.食道表在癌の深達度診断─FICE拡大内視鏡の立場から.胃と腸 45 : 1515-1525,2010
4)有馬美和子,有馬秀明,多田正弘.食道表在癌深達度診断の進歩─拡大内視鏡vs EUS : EUSの意義.胃と腸 41 : 183-196,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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