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文献詳細

雑誌文献

胃と腸46巻7号

2011年06月発行

文献概要

胃と腸 図譜

転移性大腸腫瘍

著者: 小林広幸1 渕上忠彦2 大城由美3

所属機関: 1福岡山王病院消化器内科 2松山赤十字病院 3松山赤十字病院病理

ページ範囲:P.1112 - P.1115

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1概念,病態

 転移性大腸腫瘍とは,他臓器を原発とする悪性腫瘍が大腸壁に転移し発育浸潤したもので,その頻度は0.1~1%と報告されている1).転移様式としては腹膜播種と隣接臓器からの直接浸潤が多いが,腹腔外の遠隔臓器も含め血行性またはリンパ行性にも生じる.原発巣は胃癌が圧倒的に多く,次いで卵巣癌,膵臓癌などが続く1)2).周囲臓器からの直接浸潤の場合,初期には大腸病変は原発巣の隣接部に好発し単発性であるが,進行例や遠隔臓器からの転移(腹膜播種,血行性またはリンパ行性転移)例では病変部位も様々で多発していることが多い.

参考文献

1)石川勉,縄野繁,水口安則,他 : 転移性大腸癌の形態診断─X線像の解析を中心に.胃と腸 23 : 617-630, 1988
2)小林広幸,渕上忠彦,堺勇二,他 : 転移性大腸癌の形態学的特徴─X線像を中心として.胃と腸 38 : 1815-1830, 2003
3)渡二郎,水上裕輔,田邊裕貴,他 : 転移性大腸癌の診断における注腸X線検査の再評価─CT検査及び内視鏡検査との診断能の比較.臨放 41 : 211-216, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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