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文献詳細

雑誌文献

胃と腸46巻8号

2011年07月発行

文献概要

今月の主題 食道の炎症性疾患 序説

食道の炎症性疾患

著者: 幕内博康1

所属機関: 1東海大学医学部外科

ページ範囲:P.1143 - P.1145

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はじめに

 今回,“食道の炎症性疾患”が特集として取り上げられたことは画期的である.食道癌については,日常臨床で消化器科医の関心を集めており,癌との鑑別という意味でのみ“食道の炎症性疾患”が認識されていたのではないだろうか.改めて,“食道の炎症性疾患”についてその病理診断,X線診断,内視鏡診断,などの面から総合的に検討することは興味深く,消化器科医にとって有意義な特集と思われる.

 さて,“食道の炎症性疾患”で最も頻度が高く,日常臨床上遭遇することが多いのは逆流性食道炎である.そのほかのものは極めて頻度が低いが,時に臨床医を悩ませるものであり,薬剤性食道炎や食道熱傷,腐食性食道炎,感染性食道炎(カンジダ,ヘルペス,サイトメガロウイルスなど),自己免疫性疾患に伴う食道炎(Crohn病,Behçet病,強皮症,天疱瘡など),アレルギー性食道炎(好酸球性食道炎),などが挙げられる.これら食道の炎症性疾患について,その大要がご理解いただければ幸いである.

参考文献

1)田久保海誉,相田順子,本間尚子,他.胃食道逆流関連疾患─Barrett食道 : 概念と病理診断.臨消内科 23 : 943-948, 2008
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3)Fujiwara Y, Higuchi K, Shiba M, et al. Differences in clinical characteristics between patients with endoscopy-negative reflux disease and erosive esophagitis in Japan. Am J Gastroenterol 100 : 754-758, 2005
4)Attwood SE, Smyrk TC, Demeester TR, et al. Esophageal eosinophilia with dysphagia. A distinct clinicopathologic syndrome. Dig Dis Sci 38 : 109-116, 1993
5)木下芳一,石原俊治,天野祐二,他.好酸球性食道炎の診断と治療.Gastroenterol Endsc 53 : 3-15, 2011
6)浜田勉,近藤健司,高添正和,他.Crohn病における食道病変.胃と腸 42 : 403-416, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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