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胃と腸 図譜
EBV関連胃癌(lymphoid stroma)
著者: 細川治1 海崎泰治2 宮永太門3
所属機関: 1横浜栄共済病院外科 2福井県立病院病理 3福井県立病院外科
ページ範囲:P.130 - P.132
文献購入ページに移動癌とその周囲へのリンパ球浸潤が高度である胃癌を指し,「胃癌取扱い規約第14版」で特殊型に亜分類された.胃癌全体の1~4%の頻度と報告され,リンパ球浸潤は粘膜下層を中心に髄様増殖を来すため粘膜内癌例はない1).“癌細胞数より浸潤リンパ球数のほうが多い”との組織学的定義が推奨される2).in situ hybridizationでEBV(Epstein-Barr virus)感染が認められることが多く,その頻度は70~90%と報告され,陽性の場合はほぼすべての癌細胞核にEBVが検出されることから,前癌期ないしは発癌初期に感染したと推論される3).リンパ球浸潤の免疫学的意義やvirus感染の発癌へのかかわりは解明されておらず,EBV陰性例に関してはさらに不明な点が多い.男性に多く,腫瘍は近位胃に局在することが大半である
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