icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻10号

2012年09月発行

文献概要

--------------------

書評「胃の拡大内視鏡診断」

著者: 小澤俊文1

所属機関: 1佐藤病院消化器内科

ページ範囲:P.1578 - P.1578

文献購入ページに移動
 10年ほど前になるだろうか,成書にて胃の拡大内視鏡写真を見た.白色光にて捉えられた画像は胃炎粘膜のきれいな画像ではあったが,それ以上琴線に触れることなく時間が過ぎた.

 それから消化器内視鏡は飛躍的に光学的進歩を遂げ,NBI併用拡大観察がハイビジョンで可能となった.70年代の故吉井隆博先生による実体顕微鏡観察や榊信廣先生による胃の拡大観察粘膜分類(ABCD分類)はあったものの,Helicobacter pylori(H. pylori)の発見前の時代であり,観察機種の問題もあり普及には至らなかった.90年代後半に細径の拡大内視鏡が開発されてからは各地の学会,研究会で胃の拡大観察に関する話題が取り上げられるようになったが,主に癌が対象となったのは胃癌大国の日本では当然の流れといえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?