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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻2号

2012年02月発行

文献概要

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書評「小腸内視鏡所見から診断へのアプローチ」

著者: 坂本長逸1

所属機関: 1日本医科大学消化器内科

ページ範囲:P.173 - P.173

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 福岡大学の松井敏幸先生,青柳邦彦先生,九州大学の松本主之先生が『小腸内視鏡所見から診断へのアプローチ』と題した小腸疾患診断学の教科書を医学書院から出版した.ご存じの方が多いとは思うが,福岡大学,九州大学は小腸疾患の診療ではわが国をリードする大学であり,消化器疾患症例を1例1例大事に解析する手法はいまや両大学の伝統と言ってもよいであろう.同じく福岡大学の八尾恒良先生,九州大学の飯田三雄先生は2004年に両大学の膨大なデータを集約し,これまでとは比較にならないほど広範な小腸臨床に関する学術書『小腸疾患の臨床』を出版したが,今回の『小腸内視鏡所見から診断へのアプローチ』はそれに続く両大学の小腸疾患診療に関する学術書第2編と言える.

 この2つの学術書の明確な違いは,2004年から7年を経て出版された『小腸内視鏡所見から診断へのアプローチ』では,小腸疾患画像診断学がこの間にいかに進歩したかを見てとれることであろう.さらに付け加えるなら,私はこの学術書ほど小腸疾患に関する画像を豊富に掲載している書物を知らない.豊富な症例と画像が本書の特徴であり,特筆すべきことと言える.つまり,疾患単位で記述された最初の小腸疾患学術書『小腸疾患の臨床』を,より実臨床に即して,今日のダブルバルーン小腸内視鏡,カプセル内視鏡画像とともに記述したのが本書と言える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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