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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻2号

2012年02月発行

文献概要

今月の主題 改訂された胃生検Group分類の現状 主題

Group 2と診断されている症例の実態―検査センターの立場から

著者: 小野寺正征1 中嶋安彬1 高橋俊介1 石黒信吾1

所属機関: 1株式会社ピーシーエルジャパンPCL大阪病理・細胞診センター

ページ範囲:P.196 - P.202

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要旨 「胃癌取扱い規約」が改訂され,第14版への改訂後のGroup 2と診断されている症例の実態について検査センターの立場から報告する.改訂後のGroup 2の内容は,改訂前のGroup IIとは違う意味合いをもつようになった.改訂後のGroup分類で,当施設で6か月間に診断された18,991例の内,Group 2とされた症例は111例(0.6%)であった.Group 2と診断された症例で,経過観察され,再検査された症例は44例であった.44例中,腫瘍性と判断された症例は10例(22.7%)あり,2例(4.5%)は腺腫,8例(18.2%)は腺癌であった.改訂前のGroup IIは非腫瘍性の異型であるが,改訂後のGroup 2と診断された症例には腫瘍性病変を少なからず含み,経過観察および再検査が必要であると考えられた.

参考文献

1)日本胃癌学会(編),胃癌取扱い規約,13版,金原出版,1999
2)日本胃癌学会(編),胃癌取扱い規約,14版,金原出版,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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