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胃と腸 図譜
十二指腸follicular lymphoma
著者: 斉藤裕輔1 垂石正樹1 小澤賢一郎1 杉山隆治1 中嶋駿介1 富永素矢2 藤谷幹浩2
所属機関: 1市立旭川病院消化器病センター 2旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野
ページ範囲:P.272 - P.276
文献購入ページに移動消化管原発悪性リンパ腫の80~90%はMALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫,びまん性大細胞B細胞性リンパ腫である.一方,消化管濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma ; FL)は低悪性度リンパ腫に分類され,1~3%程度と比較的まれであり1),好発部位はVater乳頭近傍の十二指腸下行脚,および小腸とされている.FLとともにMALTリンパ腫も十二指腸に好発するが,MALTリンパ腫は球部に好発する傾向がある.本疾患の特徴として,(1) 十二指腸に病変が存在することが多く,早期の病変にみえてもリンパ節へ浸潤している頻度が高い,(2) 多発病変の頻度が高く,空腸や回腸にも病変が存在することが多い.
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