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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻3号

2012年03月発行

文献概要

今月の主題 咽頭・頸部食道癌の鑑別診断 主題

咽頭・頸部食道領域の病理診断

著者: 諸橋聡子1 小野真史12 高杉かおり13 高畑淳子4 清野浩子1 佐藤冬樹1 桜庭伸悟15 米内山真之介15 鬼島宏1

所属機関: 1弘前大学大学院医学研究科病理生命科学講座 2東邦大学医療センター大森病院消化器内科 3東邦大学医療センター大森病院消化器血液内科学講座 4東邦大学医療センター大森病院耳鼻咽喉科学講座 5弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座

ページ範囲:P.306 - P.316

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要旨 近年,内視鏡機器および手技の発達とともに,咽頭領域の詳細な観察が可能になってきており,咽頭領域の肉眼観察とその病理診断においても診断精度向上や詳細な症例解析が要求されつつある.咽頭・口腔・頸部食道領域において,悪性腫瘍の組織型は扁平上皮癌が大部分を占める.しかし,各癌取扱い規約における浸潤様式の記載は,一様ではない.そこで,今回筆者らは,咽頭癌・頸部食道癌・口腔癌の外科切除材料を比較検討し,その浸潤様式の差異を示した.加えて,咽頭領域・頸部食道領域にみられる良性疾患(乳頭腫・グリコーゲンアカントーシス・異所性胃粘膜など)について解説した.

参考文献

1)日本頭頸部学会(編).頭頸部癌取扱い規約,4版.金原出版,2005
2)藤田尚男,藤田恒夫.標準組織学 各論,4版.医学書院,pp 118-120,2010
3)Kaufman MR, Brandwein MS, Lawson W. Sinonasal papillomas : clinicopathologic review of 40 patients with inverted and oncocytic schneiderian papillomas. Laryngoscope 112 : 1372-1377, 2002
4)Bura M, Vladika I, Aralica G, et al. Inverted sinonasal papilloma─a report of 31 cases and review of the literature. Coll Antropol 27 : 271-278, 2003
5)Bawa R, Allen GC, Ramadan HH. Cylindrical cell papilloma of the nasal septum. Ear Nose Throat J 74 : 179-181, 1995
6)岩崎宏.上気動・耳・頸部─腫瘍.向井清,深山正久,真鍋俊明(編).外科病理学,4版.pp 214-215,文光堂,1993
7)Wenig BM. Atlas of Head and Neck Pathology. WB Saunders, Philadelphia, 1993
8)Rosai J. Respiratory Tract, Mediastinum. In Rosai and Ackerman's Surgical Pathology(2vol. set), 9th ed. Mosby, St Louis, pp 305-358, pp 2771-2782, 2004
9)武田泰典.口腔・顎─前癌病変.向井清,深山正久,真鍋俊明(編).外科病理学,4版.pp 123-124,文光堂,1993
10)石黒信吾.食道.向井清,深山正久,真鍋俊明(編).外科病理学,4版.pp 397-426,文光堂,1993
11)日本口腔腫瘍学会(編).口腔癌取扱い規約,1版.金原出版,2010
12)日本食道学会(編).臨床・病理─食道癌取扱い規約,10版.金原出版,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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