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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻4号

2012年04月発行

文献概要

今月の主題 消化管EUS診断の現状と新たな展開 主題

消化管病変に対する3D-EUS診断

著者: 掛村忠義1 藤沼澄夫2 佐藤浩一郎3 伊藤紗代3 鴫山文子3 加藤充3 北川智之3 重歳正和3 竹中由希夫3 前谷容3

所属機関: 1独立地方行政法人さんむ医療センター消化器内科 2宇都宮東病院消化器科 3東邦大学医療センター大橋病院消化器内科

ページ範囲:P.538 - P.546

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要旨 3D-EUSでは病変を空間的に解析可能である.3D走査は技術の習得,的確な診断,教育面でも効果的である.的確な病変最深部の指摘,リンパ節の同定,有茎性病変の評価が可能となった.消化管病変に対する体腔内3D超音波検査では細径超音波プローブが活用されているが,深達度とリニア方向の走査距離が限定されている.深達度不足に対し3D硬性超音波プローブが試作されているが,専用機による3D-EUSを実現する必要がある.完全摘除生検に対する評価に対してEUSは断層像を内視鏡医自ら確認できる点で有用であり,さらには治療過程の確実性,安全性を高めることが可能と考える.音源情報を3D化し,いかに活用していくかが重要である.

参考文献

1)竹本忠良,山中桓夫,相部剛(編).内視鏡下超音波断層法.医学図書出版,1997
2)酒井義浩.内視鏡的超音波断層法の現状と未来.Gastroenterol Endosc 43 : 1025-1032, 2001
3)掛村忠義,根本夕夏子,藤沼澄夫,他.三次元内視鏡的超音波断層法.胃と腸 43 : 929-938, 2008
4)掛村忠義,根本夕夏子,飯田努,他.消化管の体内走査による3D-USの意義.消内視鏡 19 : 947-954, 2007
5)掛村忠義,根本夕夏子,阿部剛,他.直腸・肛門病変における3DプローブによるEUSの有用性.消内視鏡 16 : 245-252, 2004
6)掛村忠義,藤沼澄夫,佐藤浩一郎,他.大腸EUSの新展開.消内視鏡 23 : 1571-1576, 2011
7)掛村忠義.大腸領域における内視鏡的超音波断層法の基本.消内視鏡 23 : 263-267, 2011
8)掛村忠義,根本夕夏子,阿部剛,他.内視鏡的超音波断層法による早期大腸癌の深達度診断.消内視鏡 18 : 319-326, 2006
9)重歳正和,掛村忠義,佐藤浩一郎,他.EUSで診断,治癒を確認し得た腸管囊腫様気腫症の1例.Prog Dig Endosc 79 : 88-89, 2011
10)平畑光一,伊藤紗代,三枝善伯,他.興味ある形態を呈した転移性大腸癌の1例.Prog Dig Endosc 69 : 92-93, 2006
11)鴫山文子,藤沼澄夫,掛村忠義,他.内視鏡的に切除した粘膜下腫瘍様形態を呈した直腸SM癌の1例.Prog Dig Endosc 76 : 112-113, 2010
12)加藤充,掛村忠義,富永健司,他.有茎性mucosal polypとの鑑別を要した大腸腺腫の1例.Prog Dig Endosc 78 : 136-137, 2011
13)北川智之,藤沼澄夫,掛村忠義,他.留置スネア補助下に内視鏡的に完全摘除し得た直腸平滑筋種の1例.Prog Dig Endosc 77 : 136-137, 2010
14)掛村忠義,藤沼澄夫,佐藤浩一郎,他.大腸粘膜下腫瘍の画像診断とEUS-FNA.消内視鏡 21 : 1739-1748, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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