文献詳細
文献概要
今月の主題 消化管EUS診断の現状と新たな展開 主題
消化管EUS診断能のさらなる向上を目指して―私はこうしている─粘膜下腫瘍の主座同定のコツ
著者: 森川宗一郎1 萬代晃一朗1 安田健治朗1
所属機関: 1京都第二赤十字病院消化器科
ページ範囲:P.565 - P.569
文献購入ページに移動粘膜下腫瘍の質的診断は超音波内視鏡(endoscopic ultrasonography ; EUS)がその真価を遺憾なく発揮する対象である.通常内視鏡観察ではその表面形態や色調,硬軟だけの評価にとどまっていた粘膜下腫瘍は,EUSで断層像の観察を行うことにより,さらに正確な質的診断が可能となる.層構造を基準に描出された消化管壁と粘膜下腫瘍の関係から病変の組織起源や局在層を評価することが粘膜下腫瘍の質(組織)推定の基本となる.実際の診断においてはこの粘膜下腫瘍の局在層に併せ,病変のエコーレベルやエコーパターンから粘膜下腫瘍の質的診断を下すことになる1).
本稿では粘膜下腫瘍の質的診断の基本である病変の主座同定のコツについて臓器別に実際の症例を提示しながら概説する.
参考文献
掲載誌情報