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特集 図説 胃と腸用語集2012 解剖
肛門・肛門管の解剖用語
著者: 松田圭二1 渡邉聡明1
所属機関: 1帝京大学外科
ページ範囲:P.630 - P.632
文献購入ページに移動肛門・肛門管の構造
肛門を視診すると肛門の外口(anal orifice)が確認でき,その縁が肛門縁(anal verge)である(Fig. 1).肛門縁より1.5~2.0cmほど奥に歯状線(dentate line)が存在する.これは発生学的に外胚葉と内胚葉の接合部である.歯状線は隆起を形成する肛門乳頭(anal papilla)と,陥凹を形成する肛門陰窩(anal crypt)から形成される.
肛門陰窩には肛門導管(anal duct)が開口しており,肛門腺(anal gland)へ続く.肛門周囲膿瘍,痔瘻の発生に関与している1).
肛門を視診すると肛門の外口(anal orifice)が確認でき,その縁が肛門縁(anal verge)である(Fig. 1).肛門縁より1.5~2.0cmほど奥に歯状線(dentate line)が存在する.これは発生学的に外胚葉と内胚葉の接合部である.歯状線は隆起を形成する肛門乳頭(anal papilla)と,陥凹を形成する肛門陰窩(anal crypt)から形成される.
肛門陰窩には肛門導管(anal duct)が開口しており,肛門腺(anal gland)へ続く.肛門周囲膿瘍,痔瘻の発生に関与している1).
参考文献
1)小平進.肛門・肛門管の解剖用語.「胃と腸」編集委員会(編).胃と腸用語事典.医学書院,pp 16-19, 2002
2)秋田恵一.骨盤内臓の基本的解剖.辻仲康伸(監).大腸肛門病ハンドブック.医学書院,pp 11-30, 2011
3)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,7版.金原出版,p 36, 2006
4)松田直樹,日比優一,清水義雄.直腸肛門部の解剖,診察法,各種検査法,疾患と治療.胃と腸 45 : 1268-1279, 2010
5)岩垂純一.基本的な直腸肛門部病変の外来診察─解剖を含めて.胃と腸 38 : 1225-1237, 2003
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