文献詳細
特集 図説 胃と腸用語集2012
検査法・手技
EUS-FNA(endoscopic ultrasound-guided fine needle aspiration)
著者: 山雄健次1
所属機関: 1愛知県がんセンター中央病院消化器内科
ページ範囲:P.663 - P.664
文献概要
EUS-FNAの主な適応は,EUSで描出される腫瘤性病変の良悪性の鑑別診断(Fig. 1a),化学・放射線療法前のhistological evidenceの取得,癌の進展度診断のための腫大した縦隔・腹腔リンパ節や少量の胸・腹水の採取などによる転移の有無の診断,などである.EUS-FNAの禁忌は,EUSで病変が明瞭に抽出できない場合,出血傾向がある場合,穿刺経路に腫瘍や血管が介在している場合,播種が危惧される場合,などである.消化管病変への適応としては,消化管粘膜下腫瘍の質的診断,特にGIST(gastrointestinal stromal tumor)か否かの診断に有用であるが,そのほかにリンパ節転移の有無,通常の内視鏡下生検では採取困難な粘膜下の要素の強い上皮性腫瘍,術後の吻合部やその周囲の再発の診断などに有用である.
参考文献
掲載誌情報