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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 検査法・手技

CT colonography/enterography

著者: 平田一郎1

所属機関: 1藤田保健衛生大学消化管内科

ページ範囲:P.666 - P.667

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 Helical CTの発達により腸管の三次元表示が可能となり,Vining1)はこの方法を応用したCTC(CT colonography)の報告を行った.その後,多列検出器型CT(multi detector-row CT;MDCT)が開発され空間画像分解能は飛躍的に向上した.近年,MDCTを用いた消化管の新しい検査法はCTCやCTE(CT enterography)と呼ばれ,大腸や小腸に対する低侵襲検査として注目されている.しかし,現時点ではX線被曝や病変描出精度など改良すべき点がまだ多く残されている.

 CT colonography/enterographyの手順 CTCの前処置として,注腸の前処置であるBrown変法が用いられる.また,大腸内視鏡検査後にCTCを施行する場合はPEG(polyethylene glycol)などの腸管洗浄液が使用される.前処置法によっては残渣や残液が問題となるが,その場合は硫酸バリウムやガストログラフィンなどの陽性造影剤を検査前日などに経口投与し,残渣・残液を標識するfecal tagging法が用いられる.標識された残渣・残液はelectronic cleansingによる画像処理にて消去される.本検査の精度を高めるには腸管を十分拡張させた状態でMDCTを行うことが必要である.CTCでは,空気あるいは炭酸ガスを経肛門的あるいは内視鏡検査時に注入し,大腸を拡張させる.CTEでは,経口造影剤(PEGや0.1% w/v硫酸バリウム含有ソルビトール溶液)を検査前に多量に服用させ小腸を拡張させる.

参考文献

1)Vining DJ. Virtual endoscopy : is it reality ? Radiology 200 : 30-31, 1996
2)Yee J, Akerkar GA, Hung RK, et al. Colorectal neoplasia : performance characteristics of CT colonography for detection in 300 patients. Radiology 219 : 685-692, 2001
3)Izumiya T, Hirata I, Hamamoto N, et al. Usefulness of multi-detector row CT tomography for detection of flat and depressed colorectal cancer. Dig Endosc 17 : 36-43, 2005
4)Huprich JE, Rosen MP, Fidler JL, et al. ACR Appropriateness Criteria on Crohn's disease. J Am Coll Radiol 7 : 94-102, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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