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特集 図説 胃と腸用語集2012 画像所見〔食道〕
食道裂孔ヘルニア(hiatal hernia)
著者: 眞部紀明1 春間賢2
所属機関: 1川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波) 2川崎医科大学消化管内科
ページ範囲:P.681 - P.682
文献購入ページに移動診断はX線造影のほか,内視鏡,食道内圧測定により決定されるが,可逆性の症例もあり,またどの程度から食道裂孔ヘルニアとするかの基準がないことが問題である.最近は内視鏡検査で食道裂孔ヘルニアを診断する場合が多いが,その分類には幕内2)の分類が有用である(Fig. 2).同分類法は,上記の問題点を踏まえたうえで,確診(definite)と疑診(minor)と大まかな分類を行っている.また,Hillら3)が提唱している内視鏡反転観察時のflap valveの評価も下部食道括約部機能の判定に有用であり,逆流性食道炎の内視鏡的重症度との間に相関が認められると報告されているが,食道裂孔ヘルニアの直接的な分類法ではない点に注意が必要である.
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