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特集 図説 胃と腸用語集2012 画像所見〔胃〕
巨大皺襞(giant fold,giant rugae)
著者: 浜田勉1
所属機関: 1平戸市国民健康保険度島診療所
ページ範囲:P.690 - P.690
文献購入ページに移動巨大皺襞は種々の疾患で認められる1)が,それ自体は良性あるいは悪性を意味するものではない.巨大皺襞を裏打ちする病理組織学的変化2)は疾患によって異なり,(1) 胃腺の肥大または過形成によるびまん性の肥厚(肥厚性胃炎,Ménétrier病,Cronkhite-Canada症候群),(2) 粘膜間質の浮腫(急性胃炎)や種々の細胞浸潤による粘膜・粘膜下層の肥厚(悪性リンパ腫),(3) 粘膜下層や筋層の線維性組織増生に伴う収縮(スキルス型胃癌),(4) 漿膜側からの炎症の波及(急性膵炎)などが認められるが,いくつかの機序が重なり単純でないこともある.臨床的に巨大皺襞を認めた場合,胃壁の硬化を伴っているか,否かを鑑別3)することが重要である.
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