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文献概要
特集 図説 胃と腸用語集2012 画像所見〔胃〕
white zone
著者: 八木一芳1
所属機関: 1新潟県立吉田病院内科
ページ範囲:P.699 - P.700
文献購入ページに移動 white zone1)2)とはNBI(narrow band imaging)拡大内視鏡観察で観察される粘膜模様を形成する白っぽい縁を指す(Fig. 1,矢印).血管を内包する粘膜模様の縁取りをするwhite zone(Fig. 1)と網目様血管の内側に輪状に観察されるwhite zone(Fig. 2)に大きく分かれるが,上皮の状態によってwhite zoneは多彩な像を示す.前者(Fig. 1)は血管を骨組みとした間質の周りに乳頭・顆粒様に上皮が配列した構造であり,後者(Fig. 2)は網目状に走行した血管を骨組みとした間質の中に円筒状の腺管が組み込まれた構造である.
NBI拡大観察で真上から観察した場合,腺窩辺縁上皮に入るNBI光は血管には当たらず,散乱により白縁,すなわちwhite zoneとして観察される(Fig. 3)2).しかし斜めからNBI拡大観察した場合は窩間部から腺窩上皮に抜けるNBI光が血管に当たらず,散乱によりwhite zoneとして観察される(Fig. 4)2).すなわちNBI光の方向によってwhite zoneを表す粘膜の解剖学的部位は異なる.
NBI拡大観察で真上から観察した場合,腺窩辺縁上皮に入るNBI光は血管には当たらず,散乱により白縁,すなわちwhite zoneとして観察される(Fig. 3)2).しかし斜めからNBI拡大観察した場合は窩間部から腺窩上皮に抜けるNBI光が血管に当たらず,散乱によりwhite zoneとして観察される(Fig. 4)2).すなわちNBI光の方向によってwhite zoneを表す粘膜の解剖学的部位は異なる.
参考文献
1)八木一芳,佐藤聡史,中村厚夫,他.UL陰性未分化型胃粘膜内癌・粘膜内側方進展のNBI併用拡大内視鏡診断─その可能性と限界.胃と腸 44 : 60-70, 2009
2)八木一芳,味岡洋一.胃の拡大内視鏡診断.医学書院,2010
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