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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 画像所見〔腸〕

縦走潰瘍(longitudinal ulcer)

著者: 別府孝浩1 松井敏幸1

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器内科

ページ範囲:P.710 - P.710

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 縦走潰瘍とは,腸管の長軸方向(縦)に沿った潰瘍を意味する.内視鏡的には,細くて長い白苔を有する潰瘍である.典型的な縦走潰瘍を呈する疾患として,Crohn病,虚血性大腸炎がよく知られるが,そのほかの腸炎でもみられる.

 Crohn病の診断基準改訂案(渡辺班,2011年)では,縦走潰瘍とは『4~5cm以上の長さを有する腸管の長軸に沿った潰瘍』と定義している(Fig. 1)1).小腸病変は,典型的には縦走潰瘍を腸間膜の付着側に形成する.Crohn病の大腸病変は,幅の広い縦走潰瘍(Fig. 2)を形成し,治癒とともに片側性変形を呈する.

参考文献

1)渡辺守.クローン病診断基準の改変.厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業.「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究に関する調査研究」平成22年度分担研究報告書.pp 13-14,2011
2)石原祐士,松井敏幸,原岡誠司,他.collagenous colitisの16例─内視鏡像と組織像との関連.胃と腸 44 : 1983-1994, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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