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特集 図説 胃と腸用語集2012 画像所見〔腸〕
萎縮瘢痕帯(scared area with discoloration)
著者: 松川正明1
所属機関: 1昭和大学附属豊洲病院
ページ範囲:P.714 - P.714
文献購入ページに移動腸結核の診断は切除標本で組織学的に乾酪壊死を病変部またはリンパ節に認めることによる.乾酪壊死を有する病変の肉眼所見と非乾酪壊死のみを有する病変の肉眼所見が非潰瘍部で極めて類似していた.また,肉芽腫を認めない病変でも乾酪壊死を認めた病変とも肉眼所見が類似していた.白壁ら1)はこれらにより,乾酪壊死を認めなくても,萎縮瘢痕帯を認めた場合に腸結核が治癒した病変と診断が可能であると述べた.このような肉眼所見を有する病変は腸結核以外にないことも腸結核の診断を広げた大きな要因となった.
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