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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔咽頭・食道〕

食道良性腫瘍(benign esophageal tumors)

著者: 小澤俊文1

所属機関: 1佐藤病院消化器内科

ページ範囲:P.732 - P.732

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 食道に生ずる良性腫瘍には様々なものがあるが,大部分は平滑筋腫(Fig. 1a)で70~90%を占める.他には乳頭腫(Fig. 1b, c),顆粒細胞腫(Fig. 1d),脂肪腫,リンパ管腫,海綿状血管腫,pyogenic granuloma(lobular capillary hemangioma,Fig. 1e),線維腫,fibrovascular polypなどが挙げられる.乳頭腫以外は食道扁平上皮で覆われているため粘膜下腫瘍の形態を呈する.

 ほとんどが無症状であり,多くは内視鏡検査あるいは食道X線造影検査の際に偶然発見される.fibrovascular polypなど4~5cmを超える巨大な腫瘤になると嚥下障害圧迫感を訴えたり,口腔内への腫瘤逸脱などを来すことがある.

参考文献

1)Paskin DL, Hull JD, Cookson PJ. Granular cell myoblastoma : a comprehensive review of 15-years experience. Ann Surg 175 : 501-504, 1974

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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