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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔咽頭・食道〕

好酸球性食道炎(eosinophilic esophagitis)

著者: 友松雄一郎1 芳野純治1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院内科

ページ範囲:P.738 - P.738

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 好酸球性食道炎は,食物や空気中の抗原により食道上皮への好酸球浸潤を主とするまれなアレルギー疾患である.病因は明らかでないが,飛沫抗原により刺激された食道上皮のヘルパーT細胞(Th2)が活性化され,IL-5やeotaxin-3により好酸球の増加が誘導され,慢性的な好酸球による炎症が起こることが病因と考えられている1)

 本疾患は1978年Landresら2)により初めて報告され,本邦では2006年Furutaら3)が最初に報告した.患者は比較的若年の男性に多く,主訴には嚥下困難,食物のつかえ,胸やけなどがある.内視鏡所見として白斑,縦走溝,輪状溝,輪状狭窄,敷石様変化,浮腫,血管透見消失などが認められる(Fig. 1).白斑は好酸球が4個以上集簇したeosinophilic microabscessである.一方で,内視鏡検査で異常が発見されない例も存在する.

参考文献

1)木下芳一,三代剛,玉川祐司,他.食道炎の内視鏡診断─好酸球性食道炎.胃と腸 46 : 1225-1232, 2011
2)Landres RT, Kuster GG, Strum WB. Eosinophilic esophagitis in a patient with vigorous achalasia. Gastroenterology 74 : 1298-1301, 1978
3)Furuta K, Adachi K, Kowari K, et al. A Japanese case of eosinophilic esophagitis. J Gastroentenol 41 : 706-710, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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