文献詳細
文献概要
特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔腸〕
側方発育型大腸腫瘍(laterally spreading tumor;LST)
著者: 工藤進英1 須藤晃佑1
所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
ページ範囲:P.771 - P.772
文献購入ページに移動元来,大腸上皮性腫瘍には上方向発育を示す隆起型腫瘍や下方向(垂直方向)発育が特徴な陥凹型腫瘍とは違い,側方への腫瘍進展を主とする腫瘍群が指摘されており,様々な名称で表現されていたが,1992年「胃と腸」誌に特集され1)結節集簇様病変として呼称されるようになった.しかし,側方発育傾向を示す腫瘍群の中には,顆粒や結節を有さない病変が存在することが明らかになり,筆者ら2)はそのような病変を含めて大きさ10mm以上のものをLSTと定義した.さらに,LSTを顆粒型(granular type;LST-G,Fig. 1)と非顆粒型(non-granular type;LST-NG,Fig. 2)に大別し,前者は顆粒均一型〔homogeneous type;LST-G(Homo)〕と結節混在型〔nodular mixed type;LST-G(Mix)〕に,後者は平坦隆起型〔flat-elevated type;LST-NG(F)〕と偽陥凹型〔pseudo-depressed type;LST-NG(PD)〕に亜分類した3)4).それぞれの病変群は異なった臨床病理学的特徴を有し,特に治療法の選択上重要である.
参考文献
掲載誌情報