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特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔腸〕
特殊な直腸肛門部腫瘍
著者: 松田圭二1 渡邉聡明1
所属機関: 1帝京大学外科
ページ範囲:P.773 - P.774
文献購入ページに移動 肛門部の悪性腫瘍は,「大腸癌取扱い規約」1)でTable 1のように分類されている.第59回大腸癌研究会において施行されたアンケート集計報告(1,540例)によれば,肛門管悪性腫瘍の組織別発生頻度は,腺癌・粘液癌の直腸型が802例(52.1%),次いで肛門腺由来が227例(14.7%),扁平上皮癌226例(14.7%),痔瘻合併癌106例(6.9%),悪性黒色腫60例(3.9%),類基底細胞癌24例(1.6%)と続く.文献の集計では,アンケートに比べると悪性黒色腫や類基底細胞癌の割合が高かった2).
本稿では特殊な直腸肛門部腫瘍として,扁平上皮癌,悪性黒色腫,類基底細胞癌について述べる.
本稿では特殊な直腸肛門部腫瘍として,扁平上皮癌,悪性黒色腫,類基底細胞癌について述べる.
参考文献
1)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,7版.金原出版,p 29,2006
2)松田圭二,樋渡信夫,安達実樹,他.日本における肛門部腫瘍の集計.胃と腸 38 : 1303-1309, 2003
3)Sischy B, Doggett RL, Krall JM, et al. Definitive irradiation and chemotherapy for radiosensitization in management of anal carcinoma : Interim report on radiation therapy oncology group study No. 8314. J Natl Cancer Inst 81 : 850-856,1989
4)松田圭二,安達実樹,小平進,他.直腸肛門部の巨大basaloid carcinomaの1例.胃と腸 38 : 1326-1331, 2003
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