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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔腸〕

食中毒(food poisoning)

著者: 大川清孝1 青木哲哉1

所属機関: 1大阪市立十三市民病院消化器内科

ページ範囲:P.795 - P.795

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 食中毒は,食品などに含まれた病原微生物,化学物質,自然毒などを摂取することによって発症する疾患である.食中毒という用語は行政用語であり,一般的に同一の食品によって複数の患者が集団発生した場合を指す.食中毒が疑われた時点で保健所に届出を行うが,結果的に病原体が検出された場合に食中毒として集計される1).原因となる病原微生物は本邦では細菌とウイルスが多く寄生虫は少ない.夏には細菌性が,冬にはウイルス性が多い.食中毒の患者数はノロウイルスが最も多く,死者は腸管出血性大腸菌とサルモネラが多い.

 細菌性食中毒ではカンピロバクター腸炎やサルモネラ腸炎が潰瘍性大腸炎に,エルシニア腸炎がCrohn病に類似した画像所見を呈することがあり,その鑑別が重要である2)

参考文献

1)相楽裕子.腸管感染症とは.相楽裕子(編).腸管感染症Q & A.医薬ジャーナル社,pp 10-12,2005
2)大川清孝.感染性腸炎総論.大川清孝,清水誠治(編).感染性腸炎A to Z.医学書院,pp 2-9,2008
3)井谷智尚.病原性大腸菌腸炎.大川清孝,清水誠治(編).感染性腸炎A to Z.医学書院,pp 30-35,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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