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特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔全消化管〕
Peutz-Jeghers症候群(Peutz-Jeghers syndrome)
著者: 大宮直木1 後藤秀実1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学
ページ範囲:P.806 - P.806
文献購入ページに移動合併症は前期合併症(ポリープによる腸重積・出血・腹痛)と後期合併症(悪性腫瘍の発生)に分けられる.ポリープは上述のごとく有茎性であるため,腸重積や,潰瘍出血,腹痛発作を引き起こす.また,重積した腸管や拡張した口側の腸管などを触れることがある.(1) の好発年齢は若年であり,1/3は10歳前,50~60%は20歳前に発症すると言われる.(2) の悪性腫瘍の合併は30歳以降が多く,上述の消化管(大腸,小腸,食道・胃)はもとより,消化管外(乳腺,膵臓,卵巣・子宮,精巣,肺)にも発生するため,消化管のみならず,腹部超音波検査,胸腹部造影CT,マンモグラフィ,婦人科検診などの経年的なスクリーニングを忘れてはならない.
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