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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔全消化管〕

マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma;MCL)

著者: 中村昌太郎1 松本主之1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学

ページ範囲:P.811 - P.811

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 マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma;MCL)はcyclin D1遺伝子転座に特徴づけられる小型~中型の腫瘍細胞から成る予後不良の中/高悪性度(aggressive)B細胞リンパ腫である(Fig. 1~3).リンパ節,脾臓,消化管に好発するが,消化管原発リンパ腫の中では1~4%と比較的まれである.消化管のあらゆる部位に発生するが,なかでも十二指腸・小腸に好発し,大小のSMT(submucosal tumor)様隆起が多発するポリポーシスの形態(multiple lymphomatous polyposis;MLP)を呈することが多い.濾胞性リンパ腫やMALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫などの低悪性度リンパ腫もMLP型を呈するが,MCLの隆起は大小不均一で,しばしば大型の腫瘤を形成する.これらの組織型の鑑別はHE標本のみでは困難で,免疫染色が必須である.MCLの確定診断には,免疫染色でcyclin D1蛋白の核内発現を確認する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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