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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 疾患〔全消化管〕

膠原病の消化管病変(gastrointestinal involvement of collagen diseases)

著者: 梅野淳嗣1 松本主之1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学

ページ範囲:P.818 - P.818

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 狭義の膠原病の消化管病変とは,膠原病自体に起因する消化管病変のことである.消化管病変を呈する代表的な膠原病として,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus;SLE),強皮症〔全身性硬化症(scleroderma/systemic sclerosis;SSc)〕,結節性多発動脈炎(polyarteritis nodosa;PN),関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)が挙げられる.

 SLEの消化管病変は,血管炎に起因するループス腸炎,蛋白漏出性腸症に大別される.ループス腸炎は,小腸の急性浮腫性病変(虚血性腸炎型)と大腸に好発する多発潰瘍型に細分される1).虚血性腸炎型は漿膜側の血管炎による虚血と腹膜炎が主たる病態であり,小腸の皺襞腫大,管腔の狭小化および拇指圧痕像が広範囲にわたってみられる(Fig. 1a).

参考文献

1)城由起彦,松本主之,檜沢一興,他.全身性エリテマトーデス.胃と腸 38 : 513-519, 2003
2)中村昌太郎,中村滋郎,松本主之,他.強皮症(全身性硬化症).胃と腸 38 : 535-541, 2003
3)松本啓志,古賀秀樹,飯田三雄,他.結節性多発動脈炎.胃と腸 38 : 529-534, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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