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特集 図説 胃と腸用語集2012 病理
PG,NPG(polypoid growth,non polypoid growth)
著者: 池上雅博1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学病院病理部
ページ範囲:P.822 - P.822
文献購入ページに移動 早期大腸癌には,Ip,Isp,Isなどに代表される隆起型の病変と,IIa,IIc,IIa+IIcなどに代表される表面型の腫瘍とが存在する.この両者の相違(発生・発育・進展など)を明らかにするために,腺腫および癌の粘膜内での増殖様式に注目し分類したのが,PG(polypoid growth)とNPG(non polypoid growth)分類である.すなわちFig. 1に示すように,割面形態上PGは腺腫・癌が粘膜内で増生し,辺縁正常粘膜部よりそれに接する腫瘍部粘膜の厚さが明らかに厚いものとした.NPGはFig. 2に示すように,周囲正常あるいは過形成性粘膜と腫瘍部粘膜との間の移行がスムーズで,腫瘍部粘膜の厚さが辺縁正常あるいは過形成性粘膜の厚さと比べてほぼ同等かむしろ薄いものとした.
以上のように定義し,早期大腸癌についてPG・NPG別に大きさ,SM浸潤度,脈管侵襲の有無について検索すると以下の結果が得られた1).
以上のように定義し,早期大腸癌についてPG・NPG別に大きさ,SM浸潤度,脈管侵襲の有無について検索すると以下の結果が得られた1).
参考文献
1)Ikegami M. A pathological study on colorectal cancer. From de novo carcinoma to advanced carcinoma. Acta Pathol Jpn 37 : 21-37, 1987
2)池上雅博,三戸部慈実,小池裕人,他.大腸癌の発生・発育進展に関する病理学的解析.胃と腸 43 : 1947-1955, 2008
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