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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 病理

類上皮細胞肉芽腫(epithelioid cell granuloma)

著者: 江頭由太郎1

所属機関: 1大阪医科大学病理学教室

ページ範囲:P.823 - P.823

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 肉芽腫とは,結節状の肉芽組織で,マクロファージ系の細胞の浸潤を伴うものである.類上皮細胞は扁平な上皮細胞様の形態のマクロファージ由来の細胞で,淡好酸性の細胞質と明瞭な核小体が特徴である.類上皮細胞の浸潤のみられる肉芽腫を類上皮細胞肉芽腫と呼ぶが,肉芽組織の構造を伴わない単なる類上皮細胞の集簇巣も類上皮細胞肉芽腫として扱われる.類上皮細胞肉芽腫には類上皮細胞が融合して形成されたと考えられている多核巨細胞もしばしば認められる.類上皮細胞肉芽腫は比較的限定された疾患にしか認められず,疾患ごとに特徴のある組織像を呈することが多いので,組織学的に類上皮細胞肉芽腫を同定し,その組織像を解析することが疾患の診断につながる.

 消化管疾患で,類上皮細胞肉芽腫が認められる可能性のある疾患をTable 1に挙げる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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