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特集 図説 胃と腸用語集2012 病理
GIMT(gastrointestinal mesenchymal tumor)
著者: 廣田誠一1
所属機関: 1兵庫医科大学病院病理部
ページ範囲:P.826 - P.826
文献購入ページに移動 消化管間葉系腫瘍(gastrointestinal mesenchymal tumor)に対しGIMTという略語が日本で使用されることがあるが,主要論文や欧米でのGIST(gastrointestinal stromal tumor)の関連会議においては消化管間葉系腫瘍に対しこの略語が使われることはあまりない.日本で聞き慣れているからと言って,欧米ではこの略語は説明なしでは理解されないと心得るべきである.ちなみに,GISTは欧米でも略語として極めて一般的に使用されており,その発音は英語を母国語とする欧米人のほとんどが“ジスト”であり,英語を母国語としない欧米人・日本人などの一部で“ギスト”と発音されている.
消化管には粘膜下腫瘍(submucosal tumor;SMT)という用語があり,消化管間葉系腫瘍がその大部分を占めるが,SMTには一般にcarcinoid・異所性膵など,消化管間葉系腫瘍には含まれないものを含んでいる.このSMTという言葉も欧米ではあまり一般的ではないように思われる.
消化管には粘膜下腫瘍(submucosal tumor;SMT)という用語があり,消化管間葉系腫瘍がその大部分を占めるが,SMTには一般にcarcinoid・異所性膵など,消化管間葉系腫瘍には含まれないものを含んでいる.このSMTという言葉も欧米ではあまり一般的ではないように思われる.
参考文献
1)廣田誠一,梶本仙子.消化管非上皮性腫瘍の病理診断.病理と臨 29 : 978-984, 2011
2)Hirota S, Isozaki K, Moriyama Y, et al. Gain-of-function mutations of c-kit in human gastrointestinal stromal tumors. Science 23 : 577-580, 1998
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