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特集 図説 胃と腸用語集2012 病理
粘膜下浸潤と垂直浸潤距離の計測
著者: 味岡洋一1
所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科分子・診断病理学分野
ページ範囲:P.832 - P.832
文献購入ページに移動食道,胃,大腸それぞれで,分類のための基準値とその意義付けは異なる1)~3).食道扁平上皮癌1)では垂直浸潤距離200μm未満をSM1,以上をSM2に,胃癌2)では500μm未満をSM1,以上をSM2に分類している.大腸癌3)ではSM1,2の標記はなく,1,000μm未満か以上かに分類している.食道扁平上皮癌ではSM1であっても内視鏡的治療で根治は期待できず,SM2以深では進行癌に準じた治療が必要とされる.胃癌では,3cm以下の分化型SM1癌は内視鏡的治療による適応拡大治癒とされている.大腸癌では,乳頭腺癌・管状腺癌で脈管侵襲陰性,簇出G1の場合は,SM垂直浸潤距離1,000μm未満で内視鏡的治療による根治が期待される.
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