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特集 図説 胃と腸用語集2012 分類・定義
Lugano国際会議分類(Lugano International Conference classification)
著者: 長屋匡信1
所属機関: 1長野市民病院消化器内科
ページ範囲:P.859 - P.859
文献購入ページに移動 Luganoは,スイスの地名である.1990年より3年ごとに行われる悪性リンパ腫に関する国際会議であるICML(International Conference on Malignant Lymphoma)が,スイスの腫瘍内科医であるDr. Cavalliにより,Luganoで開催されており,1993年のICMLにおいて消化管原発の非Hodgkinリンパ腫の病期分類が統一されたことからLugano国際会議分類と呼ばれるようになった.
悪性リンパ腫のstagingにはAnn Arbor分類1)が用いられていたが,元来節性のHodgkinリンパ腫を対象に作成されたため,腹腔内リンパ節転移や深達度が考慮されていないなど,消化管悪性リンパ腫のstagingに用いるためには,いくつか不都合な点があった.そこで,現在では,Stage IIを所属リンパ節にとどまるII1と腹腔内遠隔リンパ節(para-aorta or para-cavalなど)に拡がるII2に分けたMusshoffら2)の分類をもとに,隣接臓器浸潤陽性例をIIEとし,Stage IIIをなくして横隔膜上のリンパ節転移はIVに入れることにしたLugano国際会議分類(Table 1)3)が最も汎用されている.
悪性リンパ腫のstagingにはAnn Arbor分類1)が用いられていたが,元来節性のHodgkinリンパ腫を対象に作成されたため,腹腔内リンパ節転移や深達度が考慮されていないなど,消化管悪性リンパ腫のstagingに用いるためには,いくつか不都合な点があった.そこで,現在では,Stage IIを所属リンパ節にとどまるII1と腹腔内遠隔リンパ節(para-aorta or para-cavalなど)に拡がるII2に分けたMusshoffら2)の分類をもとに,隣接臓器浸潤陽性例をIIEとし,Stage IIIをなくして横隔膜上のリンパ節転移はIVに入れることにしたLugano国際会議分類(Table 1)3)が最も汎用されている.
参考文献
1)Carbone PP, Kaplan HS, Musshoff K, et al. Report of the committee on Hodgkin's disease staging procedures. Cancer Res 31 : 1860-1861, 1971
2)Musshoff K, Schmidt-Vollmer H. Prognosis of non-Hodgkin's lymphomas with special emphasis on the staging classification. Z Krebsforsch Klin Onkol Cancer Res Clin Oncol 83 : 323-341, 1975
3)Rohatiner A, d'Amore F, Coiffier B, et al. Report on a workshop convened to discuss the pathological and staging classifications of gastrointestinal tract lymphoma. Ann Oncol 5 : 397-400, 1994
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