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特集 図説 胃と腸用語集2012 分類・定義
小腸血管性病変の内視鏡所見分類(endoscopic classification of vascular lesions of the small intestine)
著者: 矢野智則1
所属機関: 1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
ページ範囲:P.868 - P.868
文献購入ページに移動 小腸血管性病変の内視鏡所見は様々だが,これまで整理がされていなかった.また,血管性病変に関する用語についても,多数の用語が曖昧な定義のまま使われ,異なる用語が同様の病変に用いられる場合や,同じ用語が全く異なる病変に用いられる場合があり,混乱がみられる.
しかし,消化管の血管性病変は,病態が全く異なる静脈瘤や血管腫を除けば,病理組織学的に (1) 静脈・毛細血管の特徴をもつ病変(angioectasia),(2) 動脈の特徴をもつ病変(Dieulafoy's lesion),(3) 動脈と静脈の特徴をもつ病変(arteriovenous malformation)の3種類に分類できる.血管性病変の内視鏡所見から病態を判断し,適切な治療方法を選択するためには,動脈成分の有無,つまり拍動性の有無が重要なのである.この点に着目して,小腸血管性病変の内視鏡所見を以下の6種類に分類した1)のが,矢野・山本分類である(Table 1).
しかし,消化管の血管性病変は,病態が全く異なる静脈瘤や血管腫を除けば,病理組織学的に (1) 静脈・毛細血管の特徴をもつ病変(angioectasia),(2) 動脈の特徴をもつ病変(Dieulafoy's lesion),(3) 動脈と静脈の特徴をもつ病変(arteriovenous malformation)の3種類に分類できる.血管性病変の内視鏡所見から病態を判断し,適切な治療方法を選択するためには,動脈成分の有無,つまり拍動性の有無が重要なのである.この点に着目して,小腸血管性病変の内視鏡所見を以下の6種類に分類した1)のが,矢野・山本分類である(Table 1).
参考文献
1)Yano T, Yamamoto H, Sunada K, et al. Endoscopic classification of vascular lesions of the small intestine(with videos). Gastrointest Endosc 67 : 169-172, 2008
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