icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 治療

内視鏡的止血法(endoscopic hemostasis)

著者: 萩原朋子1 小野裕之1

所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科

ページ範囲:P.875 - P.875

文献購入ページに移動
 内視鏡的止血法には,(1) 機械的止血法,(2) 局注法,(3) 熱凝固法,(4) 薬剤撒布法があり,Table 1に詳細を示す.そのうち代表的な止血法について,「消化器内視鏡ガイドライン」1),「消化性潰瘍診療ガイドライン」2)に基づき,各々の特徴を述べる.かつては,純エタノールや高張ナトリウム・エピネフリン(hypertonic saline-epinephrine;HSE)局注による止血が主流であったが,現在は止血鉗子による凝固止血とクリップによる止血が多くを占めるようになっている.

 クリップ止血法 止血クリップを用いて出血点,露出血管を直接把持・結紮して止血する機械的止血法である.出血点が確認できる場合に用いられる.組織傷害性が少なく,安全で確実な方法だが,潰瘍の観察が接線方向となる場合や線維化が進行した潰瘍の止血には有効でない.

参考文献

1)日本消化器内視鏡学会(監).消化器内視鏡ガイドライン,3版.医学書院.pp 188-205,2006
2)日本消化器病学会(編).消化性潰瘍診療ガイドライン.南江堂.pp 2-15,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?