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文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 図説 胃と腸用語集2012 治療

内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;EMR)

著者: 田沼徳真1 野村昌史1

所属機関: 1手稲渓仁会病院消化器病センター

ページ範囲:P.877 - P.877

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 内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;EMR)は,主に平坦な表在型腫瘍に対して用いられ,病変部をスネアで絞扼した後に高周波電流で切除する方法である.ポリペクトミーと違い平坦な病変を絞扼するため,様々な方法が考案されている.

 1983年に平尾ら1)が開発したERHSE(endoscopic resection with local injection of hypersaline-epinephrine)法は,病変下に高張Naエピネフリン液を局注して周囲を高周波ナイフで切開し,把持鉗子で持ち上げながらスネアで絞扼するという画期的な方法で,現在の内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)の原型となった.

参考文献

1)平尾雅紀,小林多加志,長谷良志男.胃の腫瘍性病変に対する内視鏡的切除法.Gastroenterol Endosc 25 : 1942-1953, 1983
2)多田正弘,村田誠,村上不二夫.Strip-off biopsyの開発.Gastroenterol Endosc 26 : 833-839, 1984
3)井上晴洋,竹下公矢,遠藤光夫,他.早期胃癌に対する内視鏡的粘膜切除術─透明プラスチックキャップを用いる方法(EMRC).Gastroenterol Endosc 35 : 600-607, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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