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特集 図説 胃と腸用語集2012 治療
ESDデバイス(ESD device)
著者: 川田登1 小野裕之1
所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
ページ範囲:P.882 - P.882
文献購入ページに移動 内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)に用いる高周波ナイフを総称してESDデバイスという.1990年代後半にITナイフ(insulation-tipped diathermic knife)が開発されてから現在に至るまで,安全で容易な一括切除を目的とした多くのESDデバイスが開発されている.術者はそれぞれの特性を熟知し,デバイスを選択することが重要である.主なデバイスの特性について解説する.
ITナイフ(KD-610L,オリンパス社) ITナイフは細川が考案し,小野ら1)により臨床応用された最初のESDデバイスである.針状ナイフの先端に絶縁体であるセラミック小球を装着したナイフであり先端の絶縁チップにより穿孔の危険性を減少させた.その後チップの底面に3本の短ブレードを装着したITナイフ2(Fig. 1)が開発され,横方向の切開や線維化部分の切開能が向上した.長所は他のデバイスに比べて術時間が短いことであり,短所はやや習熟に時間を要することである.
ITナイフ(KD-610L,オリンパス社) ITナイフは細川が考案し,小野ら1)により臨床応用された最初のESDデバイスである.針状ナイフの先端に絶縁体であるセラミック小球を装着したナイフであり先端の絶縁チップにより穿孔の危険性を減少させた.その後チップの底面に3本の短ブレードを装着したITナイフ2(Fig. 1)が開発され,横方向の切開や線維化部分の切開能が向上した.長所は他のデバイスに比べて術時間が短いことであり,短所はやや習熟に時間を要することである.
参考文献
1)小野裕之,後藤田卓志,山口肇,他.ITナイフを用いたEMR─適応拡大の工夫.消内視鏡 11 : 675-681, 1999
2)小山恒男,菊池勇一,友利彰寿,他.食道癌に対するEMRの選択方法─新しいEMR手技 : Hooking EMR methodの有用性.臨消内科 16 : 1609-1615,2001
3)矢作直久,藤城光弘,角嶋直美,他.早期胃癌に対する切開・剝離法の治療成績と問題点─細径スネア・フレックスナイフ.胃と腸 39 : 39-43, 2004
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