icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸47巻6号

2012年05月発行

文献概要

今月の主題 経鼻内視鏡によるスクリーニング 主題

経鼻内視鏡によるスクリーニング―私はこうしている

著者: 辰巳嘉英1

所属機関: 1パナソニック健康保険組合健康管理センター予防医療部消化器検診科

ページ範囲:P.989 - P.993

文献購入ページに移動
前処置

 経鼻内視鏡は粘液の影響を受けやすい.粘液の粘度を低下させるため粘液溶解薬を使用する.当科では,検査開始10分前に,ジメチコン80mg,プロナーゼMS® 2万単位,重曹1g,水100mlの混合液を服用した後,後屈姿勢で0.05%硝酸ナファゾリンを両側の鼻腔に数滴(約0.15ml)ずつ点鼻している.検査開始直前に仰臥位にて,通りのよいほうの鼻腔に2%リドカインjellyを約4ml注入する.2%リドカインjellyを少量塗布し8%リドカインsprayを2回撒布した16Fr.ネラトンカテーテルを鼻腔内に約8cm挿入,90秒間留置後抜去し,左側臥位で鼻腔挿入を行っている(2分間鼻腔麻酔)1)2).鎮静薬や鎮痙薬は使用していない.

参考文献

1)辰巳嘉英,原田明子,谷知子.経鼻的上部消化管内視鏡検査における2分間鼻腔麻酔の経験.Gastroenterol Endosc 49 : 1318-1319, 2007
2)辰巳嘉英,立花俊治.PART 3経鼻内視鏡検査の前処置.宮岡正明,阿部公紀(編).経鼻内視鏡マニュアル.羊土社,pp 33-52,2007
3)Mori A, Ohashi N, Maruyama T, et al. A proposal for grading nasomucosal injury as a complication of transnasal endoscopy. Endoscopy 40 : E60, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?