文献詳細
胃と腸 図譜
文献概要
1概念,病態
小腸angioectasiaはしばしば原因不明の消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding ; OGIB)の原因疾患として,近年カプセル内視鏡・バルーン内視鏡で発見される機会が増加している.angioectasiaとは一般に内弾性板をもたない毛細血管・静脈性の薄い血管壁からなる異常血管が屈曲蛇行した病態とされている.
これらの消化管血管性病変の名称についてはangiodysplasia,angiectasia,angioectasia,vascular ectasia,telangiectasiaなど様々な用語があるが,その使われ方には混乱がみられる.分類についても現在統一されたものはないが,小腸の血管性病変については,矢野・山本ら1)2)による内視鏡的分類が臨床上有用である.
小腸angioectasiaはしばしば原因不明の消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding ; OGIB)の原因疾患として,近年カプセル内視鏡・バルーン内視鏡で発見される機会が増加している.angioectasiaとは一般に内弾性板をもたない毛細血管・静脈性の薄い血管壁からなる異常血管が屈曲蛇行した病態とされている.
これらの消化管血管性病変の名称についてはangiodysplasia,angiectasia,angioectasia,vascular ectasia,telangiectasiaなど様々な用語があるが,その使われ方には混乱がみられる.分類についても現在統一されたものはないが,小腸の血管性病変については,矢野・山本ら1)2)による内視鏡的分類が臨床上有用である.
参考文献
1)矢野智則,山本博徳,砂田圭二郎,他.炎症以外の小腸非腫瘍性疾患─小腸の血管性病変.胃と腸 43 : 657-661, 2008
2)Yano T, Yamamoto H, Sunada K, et al. Endoscopic classification of vascular lesions of the small intestine(with videos). Gastrointest Endosc 67 : 169-172, 2008
3)木村智成,藤村宣憲,末廣満彦,他.カプセル内視鏡で小腸出血を確認し,シングルバルーン小腸内視鏡観察下にAPC止血療法を行ったOsler-Weber-Rendu病の1例.川崎病院医学ジャーナル 5 : 50-56, 2010
4)大川清孝,渡辺憲治,佐野弘治,他.内視鏡治療が奏効したHeyde症候群の1例.Gastroenterological Endoscopy 37 : 2789-2799, 1995
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