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文献詳細

雑誌文献

胃と腸48巻1号

2013年01月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍合併早期胃癌の診断と治療 序説

ESD時代の潰瘍合併早期胃癌の診断と治療の問題点

著者: 芳野純治1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院内科

ページ範囲:P.5 - P.6

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はじめに

 病巣内に潰瘍を有する胃癌に対する診断は,「胃と腸」誌でこれまで特集として取り上げられたことはなかった.その理由として,これらの病変では,開放性潰瘍においては潰瘍周囲の炎症性細胞浸潤や浮腫による影響,潰瘍瘢痕においては瘢痕に伴う線維組織の修飾により,X線検査,内視鏡検査,超音波内視鏡検査のいずれによっても,深達度の正確な診断が困難であることが挙げられる.しかし,胃癌に対して内視鏡的切除が行われるようになると,潰瘍の有無,特に潰瘍瘢痕の有無を正確に診断することが適応を決定するうえで重要な要因となる.また,癌巣内潰瘍の存在は内視鏡的切除により得られた標本を検索し,根治の判定を行ううえでも必要である.

参考文献

1)日本胃癌学会(編).胃癌治療ガイドライン,3版.金原出版,p 18,2010
2)ZhangXiao Peng,中沢三郎,芳野純治,他.陥凹型早期胃癌における癌巣内潰瘍と癌浸潤に関する検討.Gastroenterol Endosc 34 : 316-322, 1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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