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文献詳細

雑誌文献

胃と腸48巻3号

2013年03月発行

今月の主題 隆起型食道癌の特徴と鑑別診断

主題

隆起型食道扁平上皮癌の深達度診断―超音波内視鏡を中心に

著者: 石原立1 長井健悟1 鼻岡昇1 山階武1 松浦倫子1 伊藤貴史1 松井芙美1 藤井基嗣1 山本幸子1 竹内洋司1 東野晃治1 上堂文也1 飯石浩康1 冨田裕彦2

所属機関: 1大阪府立成人病センター消化管内科 2大阪府立成人病センター病理細胞診断科

ページ範囲:P.347 - P.354

文献概要

要旨 食道表在癌の深達度診断には通常内視鏡,拡大内視鏡,超音波内視鏡,食道X線造影などが用いられる.通常観察でほぼ平坦にみえる病変の深達度は,通常観察と拡大観察で十分に診断できる.一方,明らかな隆起を認める病変は粘膜下層に浸潤していることがあり,超音波内視鏡により有用な情報が得られる可能性がある.高周波数の細径プローブを用いて観察すると,食道壁は通常9層に分離される.表在癌の深達度診断には,3層から5層の高エコー層の評価が重要で,腫瘍エコーにより3層の不整や中断がみられ,4層には明らかな変化がみられないものをMM/SM1癌の診断し,腫瘍エコーが3層を断裂させ4層から5層に及ぶものをSM2/SM3癌と診断する.

参考文献

1)河野辰幸,永井鑑,井上晴洋,他.食道癌の深達度診断─超音波内視鏡からみた深達度診断.胃と腸 36 : 307-314, 2001
2)清水勇一,加藤元嗣,小平純一,他.食道m3・sm1癌の質的・量的EUS診断.胃と腸 37 : 47-52, 2002
3)村田洋子.食道表在癌の深達度診断─超音波内視鏡.胃と腸 46 : 687-693, 2011
4)有馬美和子,川田研郎,吉田操.咽頭・食道 4)超音波内視鏡.日本消化器内視鏡学会(監),日本消化器内視鏡学会卒後教育委員会(編).消化器内視鏡ハンドブック.日本メディカルセンター,pp 167-172,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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