icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸48巻3号

2013年03月発行

文献概要

学会印象記

JDDW2012(第20回日本消化器関連学会週間)―腸領域の視点から

著者: 野村昌史1

所属機関: 1手稲渓仁会病院消化器病センター

ページ範囲:P.394 - P.395

文献購入ページに移動
 JDDW(Japan Digestive Disease Week)2012は10月10日(水)~13日(土)までの4日間,神戸国際展示場,神戸ポートピアホテル,神戸国際会議場において開催された.多くの参加者があり,どの会場も盛況で非常に活発な学会週間となった.JDDWとして20回目の節目となる大会であり,山中伸弥先生(京都大学iPS細胞研究所)による記念講演も企画されていたが,残念ながらノーベル賞受賞によりキャンセルとなってしまった.それでも代役を務められた青井貴之先生の話は大変興味深く,今話題のiPS細胞に関する見識を深めることができた.今回の私の神戸滞在は11~13日昼までであり,その間に参加したプログラムについて報告する.

 11日午前中は,松橋信行先生(NTT東日本関東病院)と藤城光弘先生(東京大学)が司会を担当されたワークショップ10「患者にやさしい大腸内視鏡検査の工夫」に参加した.“患者にやさしい内視鏡”は今回の日本消化器内視鏡学会のテーマの1つであり,挿入法だけではなく,(1) リラックスできるような工夫 : 室内・ユニフォームの配色,音楽,アロマ,映像鑑賞など,(2) 前処置の工夫,(3) スコープの選択,(4) 先端フード,(5) 術者の配置,(6) 前投薬(鎮静剤・鎮痛剤),(7) 検査体位,(8) 炭酸ガスの使用,(9) リカバリーを含めた安全なセデーション管理,(10) 次回検査へ情報を伝達するための個人票の作成など,様々な点に焦点を当てた発表があった.大腸内視鏡検査がテーマとして取り上げられる際は挿入手技ばかりが議論されることが多かったが,本ワークショップはすぐに実行できる内容が満載であり,大変有意義なものであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら