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今月の主題 微小胃癌の診断限界に迫る 序説
微小胃癌の診断限界に迫る
著者: 長南明道1
所属機関: 1仙台厚生病院消化器内視鏡センター
ページ範囲:P.781 - P.784
文献購入ページに移動本誌における微小胃癌に関連する特集は,5巻8号(1970年)「診断された微小胃癌」,14巻8号(1979年)「微小胃癌」,23巻7号(1988年)「微小胃癌診断─10年の進歩」,24巻12号(1989年)「小さな未分化型胃癌─分化型と比較して」,30巻10号(1995年)「微小胃癌」,31巻12号(1996年)「未分化型小胃癌はなぜ少ないか」,とたびたび取り上げられてきた.そして41巻5号(2006年)「陥凹性小胃癌の診断─基本から最先端まで」が主題に取り上げられてから7年が経過した.この間,若年世代のHelicobacter pylori感染率の低下,中高年世代のHelicobacter pylori除菌の拡がりにより,胃癌を取り巻く環境は大きく変化しつつある.また,診断面ではハイビジョン内視鏡や拡大内視鏡,NBI(narrow band imaging)などのIEE(image-enhanced endoscopy)が開発され,診断精度が高くなり,微小胃癌の見逃し病変の減少,あるいはこれまで発見が困難であった病変の診断能向上が期待されている.このような新たな状況を踏まえ,微小胃癌を取り巻く問題点を整理し,序説としたい.
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