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文献詳細

雑誌文献

胃と腸48巻6号

2013年05月発行

今月の主題 微小胃癌の診断限界に迫る

主題

微小胃癌における通常内視鏡診断の限界に迫る

著者: 角嶋直美1 小野裕之1 田中雅樹1 澤井寛明1 川田登1 萩原朋子1 滝沢耕平1 今井健一郎1 鷹尾俊達1 堀田欣一1 山口裕一郎1 松林宏行1

所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科

ページ範囲:P.835 - P.842

文献概要

要旨 当院で術前に指摘し,内視鏡的切除術を施行した微小胃癌118例の発見契機,内視鏡所見について,肉眼型別・組織型別に検討した.発見契機は,隆起型微小胃癌では隆起,陥凹型微小胃癌では組織型にかかわらず色調の変化が最も多かった.内視鏡的特徴は,隆起型病変では発赤調の表面平滑で不整形な隆起,分化型陥凹型病変では,発赤した境界明瞭な不整形陥凹で辺縁隆起を伴うもの,未分化型病変は色調の変化を伴う領域または小陥凹であった.微小胃癌の発見には,胃内の丁寧な洗浄と観察に加え,色素観察によりわずかな変化をとらえることが重要である.

参考文献

1)八木一芳,水野研一,中村厚夫,他.酢酸を併用した内視鏡診断.Gastroenterol Endosc 53 : 1759-1765, 2011
2)高橋寛,平田邦代,澤田晋,他.微小胃癌の内視鏡診断.Gastroenterol Endosc 53 : 1229-1240, 2011
3)長南明道,望月福治,安藤正夫,他.小さな未分化型胃癌の内視鏡診断の実態.胃と腸 31 : 1483-1490, 1996
4)長南明道,三島利之,安藤正夫,他.早期胃癌診断の実際微小胃癌・小胃癌 : 内視鏡所見.胃と腸 35 : 111-118, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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